アマゴの生態03 パーマークのないアマゴたち
私の住む四国には、アマゴの養殖場・釣り堀があります。釣り堀ですから、とにかく釣れます。10分で20匹とか連れてしまいます。
その中で、アマゴの特徴であるパーマークのない個体も数匹見ました。
注意)パーマークに関しては以下のリンクを参照ください。
アマゴにはパーマークという特徴的な模様があります。
このパーマークの無い個体はアマゴと呼べるモノなんでしょうか?
イワメという魚
調べますとアマゴの近縁種にパーマークのない「イワメ」という魚がいました。
イワメは非常に珍しい魚で、大分県ではイワメの生息地である大野川水系が天然記念物に指定されています。
また、1960年代にはイワメが新種登録されましたが、現在は独立した種ではなく、アマゴの突然変異だと考えられていています。
イワメはアマゴの突然変異種という事なのですが、その根拠は何なんでしょうか。
交配実験から分かったこと
イワメがアマゴの突然変異体であると考えれていると記載しましたが、その根拠はアマゴとイワメの交配実験によるものです。
実験報告によりますと、アマゴとイワメと掛け合わせると、子供(第一世代)はすべてアマゴになります。
更に、その子供同士を掛け合わせると、子供(第二世代)達のアマゴとイワメの比率は3対1になったという事です。
これは高校で習ったメンデルの法則と同じですね。
なんだかややこしい話なんですが…
つまり、アマゴになる遺伝子AによってAAでもAaでもアマゴになり、Aがない個体(aa) ならイワメになるという事です。
おそらく A はパーマークを作ることに関連する遺伝子で、a は A の突然変異型で機能を失っているのでしょうね。
イワメがアマゴの突然変異種であるなら、
冒頭に話をした養殖場でも変異体が混ざっていたのでしょうか。
まとめ
・イワメはアマゴの突然変異種である可能性が高い
参考
https://www.sankei.com/life/news/181116/lif1811160046-n1.html