コブダイの生態03 何故かすっきりするボイド理論と群れの維持
今回のコブダイの生態は、群れを作る魚たちの本能をシュミュレーションするボイド理論のお話です。
それではまず、コブダイの生態に関する3つのポイントです。
1、コブダイはすべてメスとして生まれ、群れで生活する
2、群れの中で一番大きな個体が性転換してオスとなる
3、そのオスが複数のメスを囲い込んでハーレムを形成する
コブダイの生態の中では、「すべての個体がメスで生まれる」という生態や「性転換」するという生態が非常に興味深く感じますが、今回は群れるという習性にフォーカスを当てたいと思います。
それではどうして魚達は群れるのでしょうか?
群れの理論と3つの命令
「群れ」に関して言えば、プログラマーのクレイグ・レイノルズという人が、ボイド(Boid)という「群れ」をシミュレーションできるプログラムを作成しています。
それによりますと、モニター上のそれぞれの鳥に「ある3つの命令」を与えると、鳥たちは群れを形成して、本当の鳥のように飛び回るということが知られています。
その3つの命令とは
① 一定の距離を保て
② みんなと同じ速度と方向を保て
③ 群れの中心に移動せよ
という非常に単純な命令です。
非常に単純なルールで群れを構成する事ができるという事が驚きです。
これを頭の片隅において小鳥や小魚の群れを見ると、「群れ」がすごく新鮮に映りますので、水族館に行く前には思い出してください。
現在、この原理はCG映像にも使用されているとのことですので、プログラミングが得意な人は参考ページも見て下さい。
まとめ
・ボイド理論では単純な3つの命令だけで、群れを維持できる
・一見「複雑な現象」が「簡単なルール」で成り立っていることを理解すると何故か嬉しい
参考