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【磯場で検証】600円のスルルー釣りでヒラスズキは釣れるのか?(スズキ15)

スズキは、ゴカイ・カニイワシなどを生きた餌を食べて生活しています。

また、成長に伴い、たくさんのエネルギーが得られるように食性が変化し、40cm以上になると餌のほどんどが小魚になります。そんな生態のため、「スズキ釣りはルアーで狙う」というが一般的な釣り方になっています。

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   一般的にスズキはルアーで狙うターゲットである

スズキは釣りたいが、ルアー釣りはしていない

私は普段ルアー釣りをメインに釣りに出かける事はありません。

「グレ(メジナ)のフカセ釣り」をメインにしていますので、餌はルアーではなく「オキアミ」です。そのため、釣行の際にルアーを持ち歩く事はありませんし、「ルアーを使うスズキ狙いは、ちょっとなー」と気持ち的にも二の足を踏んでしまうのが現状でした。

そんな折、スルルー釣りという方法が普及しているという事を知りました。 

スルルー釣りとは

沖縄生まれのスルルー釣りは、簡単に言えば、「冷凍キビナゴを餌・撒き餌とした磯場での全誘導のフカセ釣り」です。

沖縄ではキビナゴの事を「スルルー」と言う事から、そう呼ばれていて、そのターゲットはハタ類・青物・ヒラスズキ・マダイと非常に多彩です。

私がこの釣り方に注目したのは、まさにこの「ターゲットが多彩である」という点です。「グレ釣り」のために磯に行って、グレのような中層でエビを食べる魚以外のターゲットが狙えるなら、本当に良い選択肢だと思いました。

そして特に、「人生で一度でいいからヒラスズキ釣ってみたい」というのが素直な感情です。

検証の機会が訪れる

とは言え、「じゃあ、来週、ススルー釣りをするために磯に行こうか」というほどの自信はありません。何せ、私にとっても大切な「釣りの機会」ですし、その一回を「スルルー釣りという未知の釣り」に費やせるほどの勇気はありませんでした。

そんなモヤモヤを抱えながらの6月。突然の機会が訪れました。

私の住む四国では、いわゆる「梅雨グレ」シーズンが始まります。グレと言えば、有名なのは12月の「寒グレ」ですが、6月はそれに次ぐ「梅雨グレ」と言われる大型グレを狙えるシーズンです。

私も「梅雨グレ」を求めて徳島県の磯場に行って参りました。下の写真は、その時の釣り座の後方の撮影です。

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始めての磯場だったのですが、何かいい感じの磯場です。サラシができています。グレ釣りが目的の私でも、「こういうサラシの下にはヒラスズキが居る」と聞いた事があります(見たことはありませんが)。

そして、このサラシを見て、私は決意をしました。「今日はグレ釣りよりも ”スルルー釣り” を優先しよう」と。

餌とまき餌

餌とまき餌は、もしものためにと買ってきた「キビナゴ小粒」の冷凍餌(300円)を2パックです。

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付けエサにキビナゴを10匹確保して、残りの約50匹を2つにちぎって撒き餌としました。2パックにした理由は、ヒラスズキが釣れた際には、「600円しか餌を使っていないので、ルアーを買うよりも安く抑えた」と言いたかったからです。

仕掛け

グレ釣りのために来ているので、仕掛けはグレ釣りの仕掛けをそのまま転用しました。

  • 竿:磯竿1.75号、5.3m
  • 道糸ナイロン2号
  • ハリスフロロカーボン1.5号(2ヒロ)を直結で道糸と連結
  • ウキと錘ともにB、ウキ止めナシの全誘導
  • キビナゴの付け方:下記のように目から通して、背中がけ

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検証の時1

朝マズメの瞬間です。まき餌を3回ほどして、10分後に準備が整ったので、仕掛け投入してみました。まずは、アクションなしで、まさにフカセのような釣り方で始めました。

仕掛けがなじんだ瞬間。ウキがきれいに沈みます。

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ガシラ(カサゴ)でした・・・。

グレ釣りに来て、ガシラを釣る人はまず居ませんから、30㎝程度の大型のモノがちょこちょこと掛かります。サバの切り身を餌にしたブッコミ釣りの時にもこんな感じの釣果が出ますから、「魚が食わないような釣法ではないよなー」と何故か安心しました。

検証の時2

しかしながら、ガシラを釣りに来た訳ではなく、あくまでもターゲットはヒラスズキなので、ちょっと沖に流して、アクションも入れてみました。

瞬間。

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なんと、55cmのヒラスズキが掛かりました。

「すごい…」の一言です。

「おー、ホントにサラシの中にヒラスズキがいるんだ…」、いや、それよりも「死んだ魚であるキビナゴにヒラスズキが掛かるんだー」と本当に驚きました。

その後、上記で釣り上げた50cmヒラスズキよりも大きいと思われるヒラスズキが2回ほどかかりましたが、魚影は見えたものの取り込む事はできませんでした。グレ釣りの「ついでの釣り」として仕掛けを流用したために、細めのラインでスルルー釣りをした事と、狭いサラシ場で挑戦したのが問題だったと思われます。

本当に残念でした。

10匹のキビナゴで釣れたモノ

付けエサとしての10匹のキビナゴで、最終的に30㎝以上のガシラ2匹。それ以下のガシラ2匹。55cmのヒラスズキ1匹、サバ2匹、逃がした何か3匹という結果になりました。

エサ持ちが良い分、餌に対して100%の確率でターゲットの存在を感じながら、釣りができる良い釣りであるという感覚を持ちました。

結論として言える事

それでは「600円のスルルー釣りでヒラスズキは釣れるのか?」という検証結果ですが、上記の通り、結論として「ヒラスズキが釣れる」事を確認できました。

実釣時間として、朝マズメの1時間程度です。

仕掛けを本格的にして、まき餌を追加したら、もっと大きい個体を捕らえられると思いますし、1200円程度までお金をかけても良いかもしれないと思いました。

本当のスルルー釣りは撒き餌として、キロ単位のブロックのキビナゴを使うでらしいので、いっそうの事、それでも良いかもしれないとも思い始めています。

 

皆様も釣りに出かける際には、スルルー釣りをするためにキビナゴを持っていく習慣を付けてみてはいかがでしょうか?

追伸

人生で初めてヒラスズキを釣って、この日は完全に満足してしまい、その後のグレ釣りではあまり大きい個体が釣れませんでした。これがこの日、最大の個体です。

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このグレ以外は、すべてリリースしましたが、それでも、私は満足しています。

関連記事

釣れたヒラスズキと思しきスズキを分類学の論文に照らし合わせて、本当にヒラスズキなのかを検証しました。

shigehara-nishiki.hatenablog.com

参考

https://ameblo.jp/izu-maruichi/entry-12266861783.html

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