【島根旅行】スズキを使った郷土料理と「すもう あしこし」(スズキ08)
島根県の出雲大社に行ってみたいと思う方は多いと思います。日本屈指のパワースポットですし、縁結びのご利益もあります。
では、旅程はどうしようと考えた場合、出雲大社にいって、松江市内の玉造温泉に泊まってあとは適当に・・・とか考えてはいないでしょうか?
目の前には宍道湖(しんじこ)があります。
子供連れならハゼ釣り、大人だけなら早朝シーバスです。また、宍道湖の魚を観察できる宍道湖自然館ゴビウスも外せませんし、郷土名物宍道湖七珍も外せません。
ここでは、宍道湖を中心に島根観光の肝を見ていきましょう。
宍道湖(しんじこ)
月に照らされた宍道湖と嫁ケ島
宍道湖(しんじこ)とは、島根県・松江市の中心部にある汽水湖で、塩分濃度は海水の1/10です。汽水湖としては日本で7番目に大きいとされています。
宍道湖の隣にある中海も汽水湖ですが、中海は海に近い分、塩分濃度は高く海水の1/2となっていて、珍しい連結汽水湖となっています。
汽水なので、生息する生物も多様です。
海産物としては、ヤマトシジミが有名ですし、ワカサギの国内生息地の南限としても有名です。
このような海産物は島根県の郷土郷里となっており、有名な7種類を集めた宍道湖七珍として、旅館等で提供されています。
宍道湖七珍
その7種類の覚え方は「相撲足腰(すもうあしこし)」です。
いきなりなぜ相撲の話が出てくるのかと不思議に思われるかもしれませんが、松江は
相撲の発祥の地とされています。さらに江戸時代の松平不昧公時代からは、多くの力士を抱え、相撲興行の発展に貢献しています。史上最強の力士と言われた雷電為衛門も松江藩のお抱えでした。
そんな松江ですから、宍道湖七珍で提供される魚介類7種類の覚え方が「相撲足腰(すもうあしこし)」となった訳です。
スズキの奉書焼き
宍道湖七珍のメインは、スズキを奉書紙に包んで蒸し焼きにした料理です(上写真)。
江戸時代に松平不昧が、漁師が炭でスズキを蒸し焼きにしているのを所望したため、献上する際に、炭の付いたままでは失礼にあたると奉書紙に包んだのが起源です。
奉書紙とは当時の公式文書を書く紙で、クッキングシートの役割を果たしています。
モロゲエビの唐揚げ
標準和名はヨシエビで、唐揚げで提供されます。車エビの仲間で15cm程度の比較的大きなエビですが皮が薄いのが特徴です。水揚量が少ないので、もしも食べる機会があれば、かなりラッキーです。
ウナギの地焼き
ウナギは蒸さずに、関西風のかば焼きにします。近年、宍道湖のウナギはネオニコチノイド系農薬のために減少傾向にあります。農薬問題に関しては記事の最後のリンクをご覧下さい。
アマサギ(ワカサギ)のつけ焼き
産卵のため海からくる降海型のワカサギで大型なのが特徴です。ワカサギは天ぷらで食べる事が多いですが、松江では七輪を使って醤油のつけ焼きです。こちらも農薬のために減少傾向にあります。
シラウオ
宍道湖産のシラウオはシラウオ科シラウオで、ハゼ科のシロウオと区別されています。お刺身・卵とじで食べられる事が多いです。
コイの糸造り
細く切ったコイの洗いと湯引きにした皮に塩ゆでした腹子をあえて食べます。
シジミ汁
漁獲高は全国一。塩分の比較的薄い汽水域のヤマトシジミです。島根旅行に行ってシジミを避けては通れません。
宍道湖七珍は、旅館や和食店で食べられるのはもちろんですが、お酒を飲みながら食べられる場所もありますので、気軽に楽しめるのもうれしいです。
松江市、川京さんです。
「スモウアシコシ」は超美味!?宍道湖で獲れる7品目を召し上がれhttps://t.co/0ftw47ocui#島根 #松江 #宍道湖 #七珍 #川京 #うなぎ #しじみ #ぐるたび pic.twitter.com/483iLTPJIw
— ぐるたび編集部 (@gnavi_gurutabi) 2016年2月25日
https://tabelog.com/shimane/A3201/A320101/32000203/dtlrvwlst/?smp=1
生きた宍道湖七珍をみるならゴビウス
ゴビウスでは、宍道湖七珍の生態を知れる生態展示がされています。西日本でワカサギ(アマサギ)を見る事はなかなかないですし、特にシラウオの群生が見られるのはココだけの特徴です。
施設名になっている「ゴビウス」とは小魚を意味するラテン語で、学名ではハゼを意味しているとの事です。
皆様、ぜひとも宍道湖を中心に島根旅行を楽しんでみてください。
その際は、釣り竿も忘れずに。
関連記事
宍道湖の農薬問題
まとめ
・生きた状態の宍道湖七珍の生態も楽しめる水族館がある
参考
https://www.pref.shimane.lg.jp/industry/suisan/shinkou/kawa_mizuumi/yutakana/shinjikonakaumi.html
https://www.pref.shimane.lg.jp/admin/seisaku/koho/ichiban/
https://www.izm.ed.jp/cms/cms.php?mode=v&id=154
http://furusato.sanin.jp/p/area/matsue/69/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1968/19/1/19_41/_pdf